磯崎新建築論集1 散種されたモダニズム 「日本」という問題構成
日本の建築界は、いかなる過程を経てモダニズムを受容したのか。代表的な建築家たちの格闘の軌跡を分析することで、日本の近代建築の問題点を浮き上がらせるとともに近代を相対化し、「日本的なもの」を乗り越える著者自身の建築に対する姿勢を明らかにする。
21世紀の今日的視線から描き直す磯崎版「日本近代建築史」。
■目次
・反回想1 散種されたモダニズム(著者解題)
I.. 「日本的なもの」をめぐる問い
「趣味」と「構成」
「構築」と「空間」
「弥生」と「縄文」
「自然」と「作為」
「か」と「ひ」
II.. 外からの視線
フェロノサ=パウンドの「漢字考」
岡倉天心の「強羅六角堂」
III. .内からの応答
堀口捨己の「非都市的なるもの」
立原道造の「方法論」
IV. モダニストによる変成
坂倉準三の居場所
丹下健三の「建築=都市=国家」共同体としての日本
V. 「日本」というアイデンティティ
「晟一好み」としてのアジア的なもの
テクノロジー・芸術・体制
都市・国家・そして様式を問う
・解説 横手義洋
著者:磯崎新、横手義洋(編集協力)
出版社:岩波書店
サイズ:四六
ページ数:271
発行年:2013.03
