職人たちの春
津和野に集まった職人たちの技と心、受け継がれてゆく伝統の美しさ。2001年春津和野の町に和風建築の美術館が完成するまでを職人たちの言葉を通して描く書き下ろし長篇エッセイ。「この本は、美術館の中身とは別に、和風建築のことや、ここに関わった職人たちとわたしの生活と意見を書き残しておきたいと考えて書いた。この建築物のあちこちに残っているところの職人の仕事の跡を見ていただきたいと思う。」(本文より)
■目次
二人の同級生 瓦と板金/建物の空のさかい 屋根/鋏で鉄を切る 板金/自分で学ぶ修行 徒弟制度/和風建築の誇り 番匠設計/街並み 環境保護/基礎工事 設計図/鉄筋入りのコンクリート 鉄筋/石油ショック時代 昔話/型枠 躯体図/コーヒーカップ 型枠のモデル/コンクリート 生コン工場/型枠のパズル 詳細図/風切り音 建具/組子と筬欄間 道具/建物のお化粧 塗装/地震 芸予地震/だまし絵 空間/照明とメンテナンス 配電/伝統を超えていく技術 左官/木工建築の華 木工/冷暖房から水まわりまで 空調/トウカエデとサンシュユの木 植栽/ツバメ 書きもらしたことなど/あとがき
著者:安野光雅
出版社:講談社
サイズ:四六
ページ数:249
発行年:2002.02
