安部公房の都市
見られることには憎悪がある
都市のまなざしと、デモクラシーの果てにある「個」。拡大しながら刻一刻と廃墟へむかう1960年代の東京で、作家は何を語ったのか。満洲の経験を呼びおこし、時代の熱気とともに充実する中期の作品群を、人気政治学者が読み解く
■目次
第一章 夢の不安
第二章 都市の夢語り
第三章 穴だらけの街
第四章 もうひとつの歴史
第五章 まぼろしの共和国
第六章 忠誠のアレゴリー
第七章 断絶した未来
第八章 海中のユートピア
第九章 故郷としての荒野
第十章 ある国家の経験
第十一章 砂の領域
第十二章 窓から覗く眼
著者:苅部直
出版社:講談社
サイズ:四六
ページ数:238
発行年:2012.02
