
流線形の考古学 速度・身体・会社・国家
20世紀前半、。自動車や飛行機に始まり日用品や家電品まで「流線形」は工業デザインとして一世を風靡する。物理学に発するこの言葉は、「障害因子」「ムダなもの全般」を取り除いた優秀さの係数として読み替えられ、価値評価の絶対的基準になっていく。健康神話、ファッションから社会進化論、果ては排外的国家主義へと「純化」の方向に向けて世界を煽る根幹の記号となった「流線形」が席巻した時代とは?
第1章 プレ流線形時代
第2章 一九三○年代、流線形大衆化時代
第3章 流線形シンドローム
第4章 流線形帝国ナチス
第5章 記号の帝国ニッポン
著者:原克
出版社:講談社
サイズ:文庫
ページ数:384
発行年:2017.12