
地図の歴史 世界篇・日本篇
文字よりも古い歴史をもつといわれる地図には、その時代の人々の世界観が描かれる。それは豊かな想像力と確かな科学や測量が融合した、時代の観念の具象化だった。世界と日本それぞれに、人類はどのような観念を地図に描き、そして現実の世界とつなげようとしてきたのか。斯界の泰斗が、興味深い数多くのエピソードに160点超の豊富な図版を交えてつづる地図の歴史。長く読み継がれてきた歴史地理学の入門書、待望の文庫化。
■目次
世界篇
地図の起源、ギリシア・ローマ時代の地図
中世における世界図の退歩
近代地図のはじまり、地理的発見時代の地図
世界図における新大陸
メルカトルから近・現代地図へ
中国における地図の発達
日本篇
古代および中世の地図
近世初頭の世界図の発達
鎖国下の江戸時代の地図
蘭学と世界図
伊能忠敬の実測日本図の完成
北辺地方の探険と地図の発達
ヨーロッパの地図にあらわれた日本図の変遷
明治以降における近代地図の発達
著者:織田武雄
出版社:講談社
サイズ:文庫
ページ数:349
発行年:2018.05