意中の建築 下巻
なぜこれが名建築なのか?住宅名人の建築家、中村好文ならではの視点で解き明かす。建築を見学するのに理屈なんかいらない。建築は「理解」するものではなく、見て、触って、包み込まれて感じるものだ。ル・コルビュジエの推敲が透けて見える住宅、改修の名手カルロ・スカルパによる古城の美術館、北欧の森にたつ小さな礼拝堂、抽象画のように美しい沖縄の石塀、「名建築」の見方がぐっと広がります。読者のための見学案内つき。
■目次
・巨匠の図面を覗き込む サヴォア邸(ル・コルビュジエ)
・戸袋に消える128枚の雨戸 掬月亭
・修復という名の錬金術 カステルヴェッキオ美術館(カルロ・スカルパ)
・旅路の果てに辿り着いた島 檀一雄の能古島の家
・「第三の男」が逃げ込んだ地下水道 ウィーンの地下水道
・肩肘張らず自然体で普請するは大吉 続・私の家(清家清)
・風景の中の葬礼 森の火葬場(エリック・グンナール・アスプルンド)
・思想家たちを幽閉した瀟洒な獄舎 豊多摩監獄(後藤慶二)
・森に立てられた十字架 オタニエミ・チャペル(ヘイッキ&カイヤ・シレン)
・わが心の階段室 旗の台駅
・ワトソン君、住まい方は生き方そのものだよ シャーロック・ホームズ・ミュージアム
・沖縄の家は昼寝も気持ちいいさー 中村家住宅/銘苅家住宅
・生物学者との二人三脚 ソーク生物学研究所(ルイス・カーン)
・読者のための見学案内
・あとがき
著者:中村好
出版社:新潮社
サイズ:B5
ページ数:143
発行年:2005.09
