漱石の倫敦、ハワードのロンドン 田園都市への誘い
明治三十三年、ロンドンに留学した夏目漱石が見たのは、産業革命達成がもたらした富と情報の中心であり、その影に渦巻く孤独と悲惨と不安であった。この都市の危機を雄大な構想のもって改善しようとする英国近代都市計画の先駆者こそ、エベネザー・ハワードである。彼はロンドンを、本来の町と村の集合体群として甦らせようとした。漱石の見た近代の病を、ハワードは田園の再発見によって克服しようとしたのである。
著者:東秀紀
出版社:中央公論社
サイズ:新書
ページ数:192
発行年:1991.09
