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知の生態学の冒険 J・J・ギブソンの継承4 サイボーグ

セール価格 3,850円(税込)

人工物の意味とは何か?この問いに、サイボーグを導き手とし、それについて紡がれた言説を批判的に辿ることで漸近する。意味を先取りした能力/機能の「拡張」から、使用の経験を記述可能な「延長」への生態学的な転回が人工物理解の新たな視座を提供する。

■目次

第1章 サイボーグ論の正統:「拡張」の技術論

1 サイボーグの誕生:一九六〇年、宇宙

2 サイボーグ思想の「原型」:『世界・肉体・悪魔』(一九二九)

3 サイボーグ思想の「起源」:『パイドロス』

4 「拡張」論の系譜(一):AI論に続く道

5 「拡張」論の系譜(二):二一世紀のサイボーグ論

6 まとめ

第2章 サイボーグ論の転回:「延長」への定位

1 「拡大」する身体の意義:「延長」の分節に向けて

2 「延長」の起源を超えて:J・J・ギブソンの道具論

3 F・ハイダーの視覚論:「透明になる」メディウム概念のさきがけ

4 D・カッツの色覚・触覚論:「運動」の発見

5 E・ホルトの行動主義:身体化の基礎理論

6 まとめ

第3章 『生まれながらのサイボーグ』解題

1 第三の extension:「外化」

2 『生まれながらのサイボーグ』:異形のサイボーグ論?

3 『現れる存在』解題:「越境する心」の哲学

4 「大き過ぎる心」:「拡張」に無自覚なサイボーグ

5 アンディ・クラークのサイボーグ:「拡張」のキメラ

6 まとめ

第4章 サイボーグ論の転回、そしてまとめ

1 サイボーグ論の「転回」:見込まれる効用

2 展望:理論化の方向性と課題 

3 まとめ

著者:柴田崇

出版社:東京大学出版会

サイズ:四六

ページ数:264

発行年:2022.04