公会堂と民衆の近代 歴史が演出された舞台空間
文化史、教育史、メディア研究、建築史等の観点をふまえながら、催事のチラシやプログラム、新聞雑誌等の資料を通して、公会堂、なかでもとくに日比谷公会堂の内容面を浮き彫りにしつつ、舞台と客席という公会堂の施設空間に交錯した民衆の近代、日本の近代を描き出す。
■目次
・序章 歴史の中の公会堂 人が集まる場所の論理を紡ぐために
・第1章 公会堂の誕生――明治・大正・昭和
明治期の公会堂/ 急増する公会堂/ 公会堂の目的
・第2章 東京市と公会堂計画
東京市の都市計画/ 日比谷公園と文化事業/ 求められる公会堂/ 後藤新平の構想
・第3章 日比谷公会堂と催事
日比谷公会堂の運営/ 催事とその変遷
・第4章 公会堂の機能
公会堂の教育機能/ 集会場としての公会堂/ 劇場としての公会堂
儀礼空間としての公会堂/ メディアとしての公会堂
・第5章 戦後の公会堂 「公」会堂とは何であったか
公会堂の矛盾/ 戦後教育制度と公会堂/ 「公」会堂の思想/
・終章 歴史が演出された舞台空間
せめぎ合う近代国家と公会堂/ 人が集まる場所の再創造にむけて
著者:新藤浩伸
出版社:東京大学出版会
サイズ:A5
ページ数:456
発行年:2014.12
