
コンパクトシティのアーバニズム コンパクトなまちづくり、富山の経験
さまざまな機能を集約し、経済活動を活性化させ、持続可能なまちづくりを目指すコンパクトシティ。富山市は20年近くにわたり「コンパクトなまちづくり」を推進してきた。その原点と軌跡、そして現在を考察する。人口減少社会における有効な都市政策の姿がここにある。
■目次
・はじめに(中島直人)
1 なぜ、富山市のコンパクトシティ政策なのか
富山型コンパクトシティが与えたインパクト(高柳百合子)
富山市における「コンパクトなまちづくり」の展開(中島直人)
本書の構成(中島直人)
2 「コンパクトなまちづくり」の誕生 富山のコンパクトな原風景(佐野浩祥・中島直人)
戦後における都市化の進行と都市政策の変遷(宮下貴裕)
2000年時点での非コンパクトな都市、富山(野上正行)
コンパクトな街づくり研究会と「コンパクトなまちづくり」の誕生(深谷信介)
富山ライトレールと「コンパクトなまちづくり」の初動形成(深谷信介)
インタビュー1 「コンパクトなまちづくり」の原点を語る(森雅志・中川大)
3 「コンパクトなまちづくり」を具体化する施策の展開
「お団子と串」の計画概念の整理(永野真義)
結節点としての富山駅と周辺のリニューアル(佐鳥蒼太朗)
中心商業地区:総曲輪周辺における都市再生事業の展開(仙石宇)
都心地区(まちなか)での居住推進プロジェクト(永野真義)
公共交通利用促進と公共交通沿線拠点育成(森崎慎也)
地域維持とライフスタイルを多様にする選択肢の提供(沼田康佑)
補論1 データ重視のまちづくりからスマートシティへの展開(高柳百合子)
補論2 富岩運河環水公園の誕生(佐野浩祥)
4 「コンパクトなまちづくり」で育まれゆく都市生活のスケッチ
都市構造評価(マクロ)と拠点評価(ミクロ)を接続する試み(高柳百合子)
まちなか高頻度利用者たちの日常行動パタンの可視化(沼田康佑)
オープンエア型公共空間の創成と周辺変化:
ひとのアクティビティの変容を背景に(山下裕子)
まちなかに生まれた市民活動 大手モールでの20年の取り組みとその軌跡(阿久井康平)
文化型地域生活拠点での「ついで」活動(永野真義)
市民主体のお団子まちづくりの現在地(永野真義)
メルボルンの「コンパクトシティ」と「リバブルシティ」(永野真義)
インタビュー2 「コンパクトシティ」の成果を語る(森雅志・中川大)
5 「コンパクトなまちづくり」の経験から何を学ぶか(中島直人)
・あとがき
著者:中島直人、高柳百合子、永野真義、富山アーバニズム研究会
出版社:東京大学出版会
サイズ:A5
ページ数:296
発行年:2020.11