
都市を上映せよ ソ連映画が築いたスターリニズムの建築空間
ソ連時代、建築の理想や夢を映し出す一大メディアとなった映画は、社会主義都市のイメージを大衆に浸透させることに成功し、現在にいたるまで人々の「ソ連」のイメージと結びついてきた。映画は首都モスクワをいかに神話化し、解体したのか、スクリーン上の建築物が饒舌に語り始める。
■目次
序章
第一章 建築と映画の出会い 『全線』に見るソフホーズの形象
幕間 Ⅰ
第二章 都市は運動する 『新しいモスクワ』に見るスターリンのモスクワ再開発計画
幕間 II
第三章 映画は建築する 『輝ける道』と全連邦農業博覧会
幕間 III
第四章 地下の宮殿 『僕はモスクワを歩く』と『ナースチャ』における地下鉄空間
幕間 IV
第五章 宮殿から地獄へ ポスト・ソ連時代の映画における地下鉄空間
終章
主要映画作品一覧
著者:本田晃子
出版社:東京大学出版会
サイズ:四六
ページ数:304
発行年:2022.01