
くまの根 隈研吾・東大最終講義 10の対話
各界第一線で活躍する協働者・恩師・友人ら22人がユニークな隈研吾論を展開。隈を交えた鼎談では、知られざるエピソードや影響関係が語られ、建築家の隈研吾の創作のルーツが明らかにされる。
2019年から2020年に東京大学安田講堂でおこなわれた東京大学最終連続講義「工業化社会の後にくるもの」を待望の書籍化。
■目次
・第1回 集落からはじまった
講演 隈研吾の原点となった集落調査 原広司
鼎談 集落調査から学んだ仕事のリズム 原広司×セン・クアン×隈研吾
回想 第三の途の可能性 隈研吾
第2回 家族とコミュニティの未来
講演 苦節一〇年から「移ろう建築」へ 上野千鶴子
鼎談 バブルの大きな授業料 上野千鶴子×三浦展×隈研吾
回想 ボロさという方法 隈研吾
第3回 コンクリートから木へ
講演 コンクリートから木造へ 内田祥哉
講演 木造の終焉は近い 深尾精一
鼎談 混構造的に木造を捉える自由を学ぶ 内田祥哉×深尾精一×隈研吾
回想 「正義」と「傘」からの自由 隈研吾
第4回 街づくりとクラフト
講演 デザインを通した隈研吾との協働 原研哉
講演 一流と出会える地域をつくる 鈴木輝隆
講演 紙を育て、人を育てる 小林康生
講演 左官職人は景観をつくる 挾土秀平
鼎談 奥深いモノの世界へ 原研哉×鈴木輝隆×小林康生×挾土秀平×隈研吾
回想 聞き続けること 隈研吾
第5回 緑と建築
講演 緑、造園、原点は「庭園」、「日本庭園」それから「ランドスケープ」 進士五十八
講演 ランドスケープ・デザインの本質と建築 涌井史郎
鼎談 環境の時代の庭園がもつ機能 進士五十八×涌井史郎×隈研吾
回想 やさしい相棒 隈研吾
第6回 アートと建築
講演 アートと建築、建築はアート 高階秀爾
講演 未完成を完成のなかにつなげる建築家 伊東順二
鼎談 アートの未来、建築の未来 高階秀爾×伊東順二×隈研吾
回想 小さな地方、小さな場所 隈研吾
第7回 歴史と継承
講演 歴史を継承して建築をつくる 藤森照信
講演 昭和期における権力の館 御厨貴
鼎談 建築と政治 藤森照信×御厨貴×隈研吾
回想 弁証法から微分へ 隈研吾
第8回 エンジニアリングの未来
講演 小さな建築から見えてくること 江尻憲泰
講演 透明な構造デザインで生み出す 佐藤淳
鼎談 二〇二〇年以降の構造 江尻憲泰×佐藤淳×隈研吾
回想 LABOという場所 隈研吾
第9回 世界と日本
講演 東京とニューヨークの交流 バリー・バーグドール
講演 物質の詩学と物質性のイデオロギー ボトンド・ボグナール
鼎談 建築のグローバリゼーション バリー・バーグドール×ボトンド・ボグナール×隈研吾
回想 東大建築の批判的遺伝子 隈研吾
第10回 コンピュテーショナルデザインとクラフト
講演 アルベルティによる設計と施工の分離 マリオ・カルポ
講演 VR技術とは何か 廣瀬通孝
鼎談 箱の外に出ること マリオ・カルポ×廣瀬通孝×隈研吾
回想 方法の発見 隈研吾
著者:隈研吾
出版社:東京大学出版会
サイズ:A5
ページ数:424
発行年:2021.05