ヌルハチの都 満洲遺産のなりたちと変遷
満州国の時代、「奉天」と呼ばれた古都・瀋陽はヌルハチの都。瀋陽故宮のユネスコ文化遺産登録に大きく貢献した著者が、16年もの歳月をかけた緻密なフィールドワークによって、都のなりたちと変遷をここに再現。紫禁城や江戸時代の日本と比較しながら、時空間を縦横無尽に、壮大な考察を繰り広げる。
■目次
第1章 ヌルハチとマンジュ国
満洲とは/太祖ヌルハチの登場
建州の統一/「マンジュ国」の成立
第2章 フェアラ築城
フェアラの造営/ヌルハチの「宮殿」
「宮殿」の建築類型/シュルガチの居館
フェアラの都市構造
第3章 ヘトアラ造営とアイシン国の開国
ヘトアラの造営/ヘトアラの都市構造
八旗制度の成立/八旗の村
アイシン国の汗即位/ヘトアラの発展
第4章 遷都の時代-セルフから東京城へ
サルフの戦いと再度の遷都/遼陽遷都
東京城の造営/女真族の都市概念
第5章 瀋陽大改造
瀋陽への遷都/瀋陽改造/汗王宮と十王亭
ホンタイジの即位と都市改造/大清国
第6章 瀋陽の空間構造
盛京城闕図/王府の配置/旗民分居
八旗方位/瀋陽の八旗方位
第7章 故宮の建築
宮殿の建設プロセス/宮殿の配置/ふたつの金らん殿
内廷の五宮制/清寧宮
第8章 瀋陽と乾隆帝
乾隆帝の東巡/継思斎/西路建築
嘉薩問安使の接遇
第9章 皇帝の陵墓
四塔四寺/盛京三陵/督修皇陵章京・蔵国祚
前朝後寝の配置
第10章 満洲人のすまい
興京駐防八旗/ふたつの民家/満洲人の住まい
永陵鎮/ヘトアラからの移築
著者:三宅理一
出版社:ランダムハウス講談社
サイズ:A5
ページ数:307
発行年:2009.02
