
コンフォルト 2008年02月号 100号記念特別号 数奇の現在
第100号記念の特集は「数奇の現在」。国際化の時代だからこそ、ますますその価値を高める数寄の精神。松岡正剛、樂家15代目の樂吉左衞門、花人の川瀬敏郎の鼎談では、その真価にせまる。また、現代建築家二人が、数寄をどうとらえ、どう活かすのか刺激的な考察をする。
別冊付録「日本の住まい」は、伝統的な民家や茶室を、約60ページにおよび徹底図解。伝統様式の作法から各部の寸法や材質などが凝縮された、ビジュアルで自然と基礎知識が身につくハンドブック。
■ 100号記念特集 数奇の現在
・ 巻頭座談会「現代数奇論」
松岡正剛×樂吉左衛門×川瀬敏郎
・ 茶の湯と数寄屋の系統
ダイヤグラム 茶の湯の広がりと社会情勢の中での数奇屋の流れ
日本独自の喫茶文化が生んだ空間の魅力
・ 建築家が語る、「数奇の空間」
利休の茶室は人類の住居の原型だ/藤森照信
「数奇」には両義性と同時代性がある/隈研吾
・ 金沢、数奇の座敷と庭に遊ぶ
中村卓夫「うつわ」で場をつくる
・ 琵琶湖を望む文雅の数寄屋
山元春挙旧邸 ろ花浅水荘
・ 住まいづくりの手法に流れる数奇のDNA
空気感を造形する/坂本昭
相反する美意識を同居させる/川口通正
定量化できない世界をつくっていく/小川広次
・ 水面をすべり跳ねる光、水底に降る霧のような光
佐川美術館 樂吉左衛門館
・ ハナレの愉しみ 家のなかに持つ、小さい特別な空間
心に余白を生む装置としての離れ 九品仏の家/新関謙一郎
雛人形を飾る部屋 K邸座敷/道田淳+田邉晃彦
・ インテリアデザイナーはなぜ茶室に惹かれるのか
内田繁/富樫克彦/竹山聖/トネリコ
・ 20世紀の日本が世界に問いかけたこと
1978年秋、パリに「間」があらわれた
・ 主がつくるもてなしの場、非日常の空間
うかい・不老庵
・ 普請道楽を支えた職人
1.左官 旦那場を仕切る職人は、話し上手で男前がいい/久住章
2.銘木 数奇者に応えるよう、あらゆる木の「ネタ」を仕入れる/志賀忠司
3.畳 座敷の寸法にあわせて納める、数寄屋の床のテーラー/水谷正
・ 素材を知って組み合わせを楽しむ 座敷を仕立てる和の建材
和紙、引手、畳、網代、左官
■ タイルの世界 13 ベルギー
美に魂を捧げたアールヌーヴォーの巨星/
ヴィクトル・オルタのオルタ邸、オートリック邸
■ 別冊付録
図解ハンドブック 日本の住まい/中山章 編
著者:
出版社:建築資料研究社
サイズ:A4
ページ数:175
発行年:2008.02