南フランスのロードサイド・アーキテクチュア ツーリズムのデザイン
本書でとりあげる南フランス高速道路公社の休憩施設は、どれもその地域の歴史や文化に敬意を払ったデザインのアート、建築・ランドスケープを展開している。休憩施設は観光資源そのものではなくその「扉」である。人をいざなう旅の「扉」をいかにデザインするか。究極のツーリズムデザインを紹介する。
■目次
・はじめに ロードサイド・アーキテクチュアへの旅
・休憩施設の機能 地域のショウルームをめざして
・南フランスの歴史と風土
・1 アートの自然回帰、砕かれた円柱 シュシェール休憩施設-ティエ近郊/十字軍がもたらした刃物の街 ティエ/世界最高の斜張橋 ミヨー大橋
・2 ミストラルが吹き抜ける太陽の門 サヴァス休憩施設-モンテリマール近郊
・3 古代の記憶をたどる日時計 タヴェル休憩施設-ロクモール近郊
・4 記憶の継承 ケサルグ休憩施設-ニーム近郊/ローマ時代の遺構が多く残る街 ニーム/ローマ遺構と光の空間 ランソン・ド・プロヴァンス料金所
・5 テラコッタと職人の伝統 カタロニア村休憩施設-ペルピニャン近郊/カタロニア王国の誇り ペルピニャン
・6 切削土でつくたられたピラミッド ペルテュス峠休憩施設 ペルピニャン近郊
・7 中世カタリ派の精神の木霊 ペック・ルパ休憩施設-ナルボンヌ近郊/ガロ・ロマンの栄華 ナルボンヌ
・8 アラリックの山に向けた偉大な翼 コルビエール休憩施設-カルカソンヌ近郊/時空を越えた中世への旅 カルカソンヌ/カルカソンヌの5人の息子 ペールペルテューズ/土の文化-ワインシャトーにて コルビエール
・9 堀削後の池に浮かんだマリーナ ポール・ロラゲ休憩施設-カステルノダリ近郊/ドライブ・ガイド ロードサイド・アーキテクチュアを見る
・10 要塞とラグビー ポルト・ダキテーヌ休憩施設-アジャン近郊/水路と陸路の十字路 アジャン/アキテーヌの要塞 ロケタイヤード城/地域の自然環境を活かしたワイン生産 グラーブとソーテルヌ
・11 ツール・ド・フランスへのオマージュ ピレネー休憩施設-タルブ近郊
・12 巡礼のシンボル アスタング休憩施設-ペルオラード近郊
・13 バスクへのゲート ビリアトゥ峠料金所とビアリッツ料金所-ビアリッツ近郊/バスクの街並み バイヨンヌ/赤い砂岩で彩られたバス・ナヴァール地方の首都 サン・ジャン・ピエ・ド・ポール
・14 ロマネスク建築の石の響き クラザンヌの石の休憩施設-サント近郊
・15 ロマネスクへのオマージュ ロゼ休憩施設-サント近郊/ロマネスクの建築の輝き ラ・ロシェル
・16 伝統的農村のショールーム ポワトゥーシャラント休憩施設-二オール近郊/遺跡として生まれた彫刻 レ渓谷の門/各施設の機能かけるコンセプト、テーマ
・日本のロードサイド・アーキテクチュア 「観光立国」への道
・あとがき
著者:後藤幸三
出版社:鹿島出版会
サイズ:180×180
ページ数:143
発行年:2005.06
