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西洋建築空間史 西洋の壁面構成

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歴史的な建築の空間は、日本であっても西洋であっても、ほとんど当時、言葉では記録されていない。当時の人々がその空間をどう感じたかについては記されていない。そこに空間史を記す必要性もある。残された建物を見て、歩きまわって体験し、また残された図面や実測された図面、古書などから理解する必要がある。本書は、西洋の建築が持っている空間の特性を知る行脚(空間史)の過程を述べたものである。

■目次

序 西洋の建築空間

第1章 古代

・古代ギリシャの建築

図面(平面図、立面図、断面図)と視線/パルテノン神殿/アクロポリスに建つ四つの建物/西洋建築の柱/ペディメント

・古代ローマの建築

ヴィトルヴィウスの建築書/シンメトリー(左右対称)/パンテオン/トラヤヌスの円柱/凱旋門

第2章 中世

・中世教会堂建築 ロマネスクからゴシックへ

バシリカ教会堂/キリスト教会堂建築と光/ゴシック教会堂建築と柱/ゴシック教会堂建築の交差部/ラテン十字とギリシャ十字/イスラム建築

第3章 近世

・ルネサンス

古典とは/ルネサンス建築/建築空間の見え方/構造表現の変化/劇場性

・コーナー・ディテール(端部詳細)の扱い 古代から近代まで

古典建築のコーナー・ディテールとルネサンス/ドリス式オーダーのコーナー・ディテール/コーニス(蛇腹)の役割/ルネサンスのコーナー・ディテール/ミースとコーナー・ディテール

・壁面構成

ルネサンスの壁面構成/直線の理解

・近代建築と線

・パラッツォ

直線のあらわれ/付け柱/パラッツォ・ファルネーゼ/パラッツォ・マッシモ/新たな壁面構成

・「理想都市」の図

・日本建築の壁面構成

ルネサンス建築と日本建築における各層の区画/日本建築の外観における区画/鹿苑寺金閣とバルセロナ・パビリオン/東大寺法華堂と正面性/茶室空間

・アルベルティ

・パラディオ

「バシリカ」(パラッツォ・デッラ・ラジョーネ)/パラッツォ・キエリカーティ/ヴィラ・ロトンダ/カーサ・コゴロ/サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂とイル・レデントーレ聖堂

・イル・ジェズ聖堂

・浮遊

・バロック

バロック建築/カールス教会(カールスキルヘ)

・グロテスク

第4章 近代・現代

・近代・現代へ

・近代建築・現代建築

光と風と建築/シンケル小論 風とシンケル/ロースとワーグナーの内部空間/ジョンソン自邸とファーンズワース邸

あとがき

参考文献

著者:安原盛彦

出版社:鹿島出版会

サイズ:A5

ページ数:172

発行年:2007.10