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数と建築 古代建築技術を支えた数の世界

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ウィトルウィウス以降、再三言及されてきた比例と美を巡る議論から、古典主義、コルビュジエなどヨーロッパの伝統的視点を批判的に検討し、日本古来やアジアの建築技術との比較を試みることで、古代世界の設計技術の実相を明らかにする意欲的建築論。

■目次

・序

はじめに/数学史における「数学」について

・第一章 比例の背景

一 遺構のなかの「比例」/二 比例とは何か/三 古代の「数学」/四 古代ギリシアの「数」と比例/五 結び 比例と分数、数学と計算術

・第二章 ウィトルウィウスの比例概念

一 ウィトルウィウスの「建築書」の「比例」/二 完数制とシュムメトリア/三 建築家と「比例」/四 結び 古代設計技術における比例の特殊性

・第三章 数の操作・数による操作

一 実用算術と数学/二 黎明の演算/ことばとしての数/四 「長さ」を「面積」に加える/五 数と「単位」と度制/六 これは数学ではない/七 結び 数を巡る三つの様態

・第四章 古代の計測技法

一 ものさしとは何か/二 ウィトルウィウスの技法/三 木割書の記述から/四 結び 長さの制御とものさしの技法

・第五章 比例・美・設計技術

一 再び比例について/二 比例的解釈の諸問題/三 ハルモニア/四 三分損益法/五 東西の一二音階/六 結び 比例と美の特異な結びつき

・第六章 勾配を巡って

一 「角度」の概念/二 勾配制御の歴史的技法/三 勾配決定の技法と「比例」による解釈/四 結び 数の背後にある技術の世界

・第七章 幾何学図形と建築

一 かたち・幾何学/二 幾何学の発生/三 原幾何学/四 幾何学の数学への吸収/五 かたちを表わすことば・幾何学と原幾何学/六 結び 幾何学以前の世界

・結び

・付章 ピラミッドの設計技術

一 ピラミッドの既往の分析研究/二 ピラミッドの構造/三 勾配決定の方法/四 多様性を許容する勾配決定法/五 完数制とその後の展開/六 結び

・あとがき

著者:溝口明則

出版社:鹿島出版会

サイズ:A5

ページ数:266

発行年:2007.12