村野藤吾の建築 昭和・戦前
代表作を克明に読み解く村野研究の集大成。戦前の代表作を克明に読み解き、追体験する、村野研究の集大成。迫りくるモダニズムと国粋主義のはざまで珠玉の空間を構築する、その静かだがしたたかな決意を明らかにしてゆく。執念のテキスト80万字、図版580点。
■目次
・はじめに
・第一章 渡辺節建築事務所への就職と村野の修業時代
・第二章 渡辺節作品の中の村野藤吾
・第三章 「動きつつ見る」、欧米への独立直後の旅で見たもの
・第四章 「森五商店」と、その他の最初期作品
・第五章 「大阪パンション」をめぐる思惟の周辺
・第六章 <ロシア構成主義>との結びつきー「中島商店」と「キャバレー赤玉」
・第七章 宇部の「渡辺翁記念会館」に見る構成主義の手法
・第八章 講演「日本に於ける折衷主義建築の功禍」が投げかけた波紋
・第九章 大阪「そごう百貨店」と神戸「大丸百貨店」の差異
・第十章 「ドイツ文化研究所」への特別な思い
・第十一章 「都ホテル新館」における<和洋>の組み立て
・第十二章 「叡山ホテル」と大和の民家を繋ぐもの
・第十三章 「中山悦治邸」から「中山半邸」への展開
・第十四章 関西建築界の先輩たちの仕事を追って
・第十五章 「村野自邸」に塗り込められたもの
・第十六章 村野藤吉の出自と、「藤吾」への転進
・あとがき
著者:長谷川堯
出版社:鹿島出版会
サイズ:A5
ページ数:861
発行年:2011.03
