まちを育てる建築
2000年、オランダ東部で起きた事故により、まちの一地区が焼失し、多くの人々が住む場所を失った。復興コンペで当選した建築家の案は「一本の線もない」提案。なぜなら、その線をそこに暮らす人々とともに引いてこそ、まちをつくり、育てることができるからだ。まちの一部となる建築、住民参加の真価を問う一冊。
花火工場の爆発によって失われたまちの復興に関わる建築家のドキュメント。住民との徹底した対話から、ともに考え、ともにつくる過程が実に詳細、かつ具体的に描かれる。それはこれからの建築やまちづくりと建築家のあるべき姿を浮き彫りにする(伊東豊雄)
■目次
・プロローグ まちの焼失
・1章 ヴィジョンを重ねる 復興計画とプログラムづくり
・2章 「一本の線もない」提案 設計者の選定
・3章 先生へ渡されたメモ こどもたちとの学校づくり
・4章 「積み木」の集積 一緒につくるプロセス
・5章 ひとつとして同じもののない 建物の完成
・6章 愛着と人のつながり その後のルームビークとユーザーの声
・エピローグ ひとの集まる場所づくり 復興に向けて
著者:鄭弼溶
出版社:鹿島出版会
サイズ:四六
ページ数:155
発行年:2014.03
