
「三陸津波」と集落再編 ポスト近代復興に向けて
津波常襲地域と呼ばれた東北・三陸地方の、多様な主体がせめぎあう集落再編過程から、現代的復興モデルを説き起こす画期的災害史研究。
明治期以降、東日本大震災まで四度の津波災害に見舞われた東北・三陸地方。常襲地域と呼ばれながら、そのたびに奇跡的な復興を遂げてきた。なかでも昭和三陸津波において「理想町村」と謳われた大槌町・吉里吉里集落の復興手法は、「近代復興」のメルクマールとして今なお参照に値する。 本書は多様な主体がせめぎあう集落の再編過程を、統治機構の変化とそれにともなう制度・運用の変遷、民衆の動勢から読み解き、現代的復興モデルを説き起こす。
■目次
・序章 「災害復興史」試論
・第1章 明治三陸津波にみる近代復興の萌芽
・第2章 農山漁村経済更生運動と昭和三陸津波
・第3章 吉里吉里集落における新漁村建設
・第4章 チリ地震津波と東日本大震災にみる近代復興の成立
・第5章 ポスト近代復興に向けて
著者:ポスト近代復興に向けて
出版社:鹿島出版会
サイズ:A5
ページ数:345
発行年:2017.02