
ケアする建築 「共在の場」の思想と実践
ケアと建築から社会を見る
私たちは誰もが空間を介して必要なケアを受け取る存在。ケアする建築は、ケアされる経験を通して、ケアする者になることを支援する空間である。ケアから建築を考える一冊。
■目次
はじめに
第1章 ほどほどにほどく、ほどけてからまる「施設」
・事例01 復興のシンボルとしての「丘」 須賀川市民交流センター tette
・寄稿 施設=建物と機能のパッケージの解体 西野辰哉
第2章 つくるから使うへ、そして「使う」がつくる〈利用縁〉
・事例02 コミュニティとサービスと人を場所でつなぐ 本と暮らしのあるところ だい かい文庫
・事例03 まちとの中間領域をつくる まちの保育園小竹向原/六本木
・寄稿 ケアがあるコミュニティ 松原茂樹
第3章 居場所をめぐる冒険
・事例04 農と食と場で人をつなげたなら 風のえんがわ
・事例05 公園を介したまちづくりの取り組み ブライアント・パーク/ザ・ハイ・ラ イン/南池袋公園
第4章 〈公・共・私〉が解けるとき、あるいはその境界を越えていくとき
・事例06 建築と庭の力が癒やし勇気づける場所 マギーズ・ウェスト・ロンドン/マ ギーズ東京
・事例07 古民家の改修で、生活文化と健康をつなぐ メディカルヴィレッジヨリドコ 小野路宿
・寄稿 福祉でコミュニティをつくる―「福祉型アソシエーション」とわっぱの会 加 藤悠介
第5章 個にして共、共にして個
・事例08 まちに開かれた多機能型福祉施設 JOCA東北
第6章 「弱さ」と「ケア」からはじまる
・事例09 高齢期の「共に住まう」かたち ゆいま~る高島平
・事例10 空き家を再生した、分散型ホテル アルベルゴ・ディフーゾ・カーサ・デル・ ファヴォーレ
第7章 文化と物語による世界の認知、そして社会の「適正な大きさ」
・事例11 廃寺の改修による「ごちゃまぜ」の場所 三草二木 西圓寺
・寄稿 文化によるまちづくりで形成される地域の拠点 小篠隆生
第8章 〈利用縁〉をつくるために
・事例12 文化住宅を改修したオープンオフィス JOCA大阪
・寄稿 介護サービスの利用実態から、地域共生コミュニティの拠点づくりをみる
佐藤栄治
第9章 「ケアする建築」の展望、可能性と課題
・事例13 日々そこにある暮らしで、地域をつなぐ 春日台センターセンター
おわりに
プロフィール
著者:山田あすか
出版社:鹿島出版会
サイズ:A5
ページ数:240
発行年:2024.01