ランドスケープの近代 建築・庭園・都市をつなぐデザイン思考
近代ランドスケープとはいかなるものか。ランドスケープアーキテクトたちが闘い続けてきたテーマを、現代の眼で検証する。さまざまなデザインテーマに秘められた形態の本質を見つけるために。
■目次
・序文
・第一章 速度 幻想と魅惑のデザイン
はじめに/見立てられた速度の感覚/速度体験のデザイン/歩行の復権/都市に内包される速度空間/パークウェイ・ハイウェイ・歩行空間
・第二章 抽象 スペースからプレイスへ
はじめに/ランドスケープにおける近代の開花/視覚的「スペース」の抽象/形態として「スペース」から現象としての「スペース」へ/「スペース」から「プレイス」へ/ピクチュアレスク・ガレッタ・エクボ
・第三章 図と地 反転から環境へ
はじめに/浮遊する「図」、公園の系譜/「図」と「地」の混同、広場の系譜/都市空間の「図と地」の反転/境界の超克・都市空間の構造化
・第四章 公共 都市と庭の再開
はじめに/都市に拡散する公共の領域/公共空間の創造に向けた試行錯誤/民有による公共空間の発生/都市から庭へ
・第五章 参加 問いかける表現
はじめに/参加概念の萌芽とデザインへの胎動/参加型デザインのアヴァンギャルドたち/参加の意味の転換/参加型デザインが明らかにしたもの/ハルプリン・ワークショップ・プロセス
・第六章 情報 喚起される風景
はじめに/情報化される風景/メディア・ランドスケープの予感/メディア・ランドスケープの試み/現代人のためのメディア風景/ケヴィン・リンチ・パタンランゲージ・OMA・チュミ
・第七章 生態 エコロジーという様式
はじめに/生態系という世界観/技術体系としてのエコロジカルプランニング/実体としてのエコロジカルデザインへ/様式としてのエコロジーに向けて/ソレリ・ビオトープ
・後記
・索引/各章別引用・参考文献/ランドスケープに関する一般参考文献/著者たちの著訳書
著者:佐々木葉二、三谷徹、宮城俊作、登坂誠
出版社:鹿島出版会
サイズ:A5
ページ数:238
発行年:2010.12
