「ポシェ」から「余白」へ 都市居住とアーバニズムの諸相を追って
近代以降の都市居住(都市住宅とハウジング)とアーバニズム(都市生活の質)との関係について、「ポシェ」、「余白」をキーワードに解説し、さらに現代を考察する画期的都市・建築論。
■目次
第1章 回想のポシェ
はじめに
ポシェとエコール・デ・ボザール
「地」と「図」
ポシェと建築の読み取り
・「アーバン・ポシェ」としての建築:フレンチ・オテル
・「アーバン・ポシェ」の消滅:ヴィラに向かうオテル
・ヴィラ・サヴォアに見る反転
・オープン・ポシェ:梅林の家
・虚のポシェ:ガラス・パビリオン
第2章 都市居住とアーバニズム
反転の諸相-「前面/背面」から「大地/天空」、そして「閉鎖/開放」
都市建築と住居
・アトリウムと院子
・ストゥープ
・第三の土地:共有境界壁
・「通り庭」「庇合い」「矢来」
「反転」の五原則:住むための機械
・「ドムイノ」と「シトロアン」
近代ハウジングの始まり
・街路と反街路/ノン・セットバックとセットバック
・ジードルングとスーパーブロック:住宅団地と超大街区
二人のユートピアン:フーリエとコルビュジエ-「ファランステール」と「輝ける都市」
・シミュラークルという名の「反転」
・反転都市イムーブル・ヴィラ
二つのハウジング・モデルの系譜
モダニズム批判か?ミニ・ハウジング
コラージュ・タウンとハウジング
第3章 都市の余白とその諸相
「余白」とは
人口減少社会と「余白」
都市の「余白」:王の広場
・「貴族のためのハウジング」とロワイアル広場
・王侯デヴェロッパーとヴァンドーム広場
・コンペで生まれた余白、コンコルド広場
消滅の「余白」と証跡の「余白」:ウィーンのオープンランドとリングシュトラッセ
「余白」の継承と創出:ボストンのコモンとグリーンウエイ
おわりに
あとがき
参考文献
著者:小沢明
出版社:鹿島出版会
サイズ:B6
ページ数:214
発行年:2011.04
