都市のドラマトゥルギー 東京・盛り場の社会史
文庫版で復刊。
盛り場の分析を通して近代日本の都市化を描く
〈近代〉が具象的な目に見えるかたちをとって定在する場所が〈都市〉という空間である。「上演論的パースペクティヴ」を視座に浅草・銀座・新宿・渋谷の都市空間の鮮明な対比を骨格とした厚味のある社会史研究。
■目次
・序章 盛り場へのアプローチ
・I章 盛り場研究の系譜
1.盛り場と民衆娯楽/権田保之助
2.盛り場とモダン生活/今和次郎
3.盛り場と都心機能/磯村英一
結 「盛り場=出来事」研究に向けて
・II章 博覧会と盛り場の明治
1.原型としての博覧会-上演I
2.盛り場におけるまなざしの近代-上演II・IIIへ
結 1970年代の都市空間における「開花」の位相
・III章 盛り場の1920年代
1.トポスとしての「浅草」-上演II
2.「浅草」から「銀座」へ
結 1910~30年代の都市空間における「モダン」の位相
・IV章 盛り場の1970年代
1.トポスとしての「新宿」-上演IV
2.「新宿」から「渋谷」へ-上演V
結 1960~80年代の都市空間における「ポストモダン」の位相
・終章 近代日本と盛り場の上演
・注
・あとがき
・文庫版へのあとがき 20年後の「都市のドラマトゥルギー」
著者:吉見俊哉
出版社:河出書房新社
サイズ:文庫
ページ数:423
発行年:2008.12
