
都市美 第03号 国家と住宅
19世紀以降国家は労働時間に応じ金銭が支払われる社会となり住宅も賃労働者のために供給される。美しい都市と空間を提案する『都市美』。2年ぶりとなる本号では、アレントが言う生産の場としての「共住」はなぜ失われたか、建築空間の再生とともに問う。
目次
・巻頭言 ネーション・ステートとシティ・ステート 山本理顕
■特集 国家と住宅
団地という政治空間 「収容」から「ソーシャビリティ」へ 原武史×松山巖×布野修司×山本理顕
住宅の革命/革命の住宅 ソ連における社会主義住宅の実験 本田晃子
家族と憲法 個人の尊厳と男女平等の理念から 木村草太
ナポレオン三世の住宅政策 鹿島茂
ヤミ市の自主管理 松山巖
地域社会圏経済と国家経済 織山和久
カンポンとルスン 都市村落(アーバン・ヴィレッジ)の成立根拠 布野修司
ハンナ・アレントに則って国家と家族の話をしよう 山本理顕
・連載
孫の目から見た漱石とその家族 第一回 仲地漱祐
・批評
なぜある美術館はアール・ブリュットを収蔵しようとするのか? 保坂健二郎
・建築
公共性という名の幻想 山本至
ドキュメント 名古屋造形大学建築記 建築をつくるということ 玉田誠
執筆者紹介
著者:山本理顕責任
出版社:河出書房新社
サイズ:A5
ページ数:238
発行年:2023.10