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巨大建築という欲望 権力者と建築家の20世紀

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ヒトラー、スターリン、ムッソリーニ、毛沢東、フセイン・・・強迫的なまでに巨大建築へのめり込んでゆく独裁者達。いったい何が彼らを駆り立てるのか。そしてそこには、彼等の世界観の具体化に手を貸す建築家たちが必ずいる。ナチスから9.11まで、主に20世紀の政治家や資産家、建築家をとりあげ、建築と政治、建築と金をめぐる人間模様を活写する。

■目次

・1 人はなぜ建てるのか

サダム・フセインのモスク/プロパガンダとしての建築/何が建築に意味をもたせるのか/政治と建築/巨大建築という妄想

・2 指導者のデスクへの長い道のり ヒトラーとベルリン

建築家を従えた独裁者/壮大なる総統官邸/手段としての建築/官邸建設の裏面/シュペーアという男/シュペーアとミース・ファン・デル・ローエ/モダニズムと国家社会主義/建築士ヒトラー/総統官邸を埋めるもの/ゲルマニア ベルリン再建計画/南北の軸に/シュペーアを支えたもの/ヒトラーの爪痕

・3 権力が変えた景観 スターリンとモスクワ

全体主義にとっての建築/イメージ画のなかのスクリーン/ロシアの記念建造物/救世主キリスト大聖堂の破壊/ソヴィエト宮殿のコンペ/プロジェクトの末路/スターリン、ヒトラー、ムッソリーニ、そして・・・/倒された偶像

・4 石の世界 ムッソリーニとローマ

ファシズムと建築/ムッソリーニにとってのローマ/フィリップ・ジョンソンを読む/ヒトラーを弁護したアメリカ人/両義的な過去/政治家として、建築家として/計算された自己宣伝/独裁者のために仕事をするということ

・5 床を掃く建築家 変わりつづける北京

北京の「今日」/天安門小史/毛沢東とスターリン/過去との戦い/中国中央電視台(CCTV)をめぐって/コールハースという男/中国で仕事をするということ/北京オリンピックへ/そしてベルリンの壁

・6 国民の創造

ナショナル・アイデンティティを求めて/軍服と紙幣/スロヴェニアの近代化/シンボルとしての議事堂/ケープタウン 再創造されたオランダ/ニューデリー 帝国と建築/ブラジリアの神話/トルコ建国/テヘラン シャーの都市戦略/マニラ 小国の主張

・7 不確実性の時代のアイデンティティ

シャルル・ド・ゴール空港/ブレアの野望/ミレニアムドーム建設の経緯/ミレニアム体験博始末/ハノーヴァー万博/スコットランド議事堂/費用超過をめぐる審問/議事堂とは何か/ミラーリェスの狙い/オーストラリア国立博物館

・8 大理石の使い道

ロックフェラー家のお抱え建築家/州知事の帝国/化石化するプロジェクト/ジャック・アタリ ミッテランの鞄持ち/ミッテランのパリ/欧州復興開発銀行(EBRD)/アタリのオフィス、そして大理石/野心が生み出したもの

・9 解き放たれたエゴ

フィアット社の長老とレンゾ・ピアノ/依頼人は殺人犯/ハミルトン・パレス/存在の証としての建築/独自のシステムとしての建築/支配の道具としての建築

・10 大統領の図書館

ブッシュの図書館/ニクソンの図書館/アトラクションばりの展示/大統領執務室(オーヴァル・オフィス)/ルーツと経歴の展示/レーガンの図書館/ジョンソンノ図書館/バンシャフトとSOM/ケネディの図書館/クリントンの図書館/図書館という名の政治声明

・11 ドライブインにある墓

世界初のドライブイン式教会/マイヤー設計の資料館/シューラーの王国/ノイトラとジョンソン/レディ・オヴ・エンジェルス/聖なるものと建築

・12 文化の利用価値

芸術サーカス グッゲンハイム美術館/フランク・ゲーリーという男/建築と芸術の気まずい関係/ルイス邸 過剰な富のかたち/迷走するグッゲンハイム/「収集ではなく買い物」/二つの衝撃/ギリシャのアイデンティティ/「らしさ」とは何か/イコンを求めて

・13 高層ビル症候群

ミノル・ヤマサキとワールドトレードセンター/ツインタワーのインパクト/アイデンティティとしてのタワー/高層ビル症候群、そして9.11/グラウンド・ゼロをどうするか/二人のリベスキンド/より高く

・14 変わりえない条件

・解説 建築と権力 五十嵐太郎

・参考文献

・人名索引

著者:ディヤン・スジック、五十嵐太郎、東郷えりか

出版社:紀伊國屋書店

サイズ:四六

ページ数:514

発行年:2007.10