都市とアーキテクチャの教育思想 保護と人間形成のあいだ
複合的なアーキテクチャとしての都市は、どのような思想とかかわっているのか。また、人間形成の空間としての学校は、いかに「教育的保護」の問題と連関しているのか。空間構成に関する思想と実践の間に、保護文化が抱えるパラドックスを読み解きつつ、それを超えていく論理を探究することにより、「教育空間」のあり方を再検討する。
■目次
序論 教育にとってアーキテクチャとは何か
第一章 複眼の都市思想 ジンメルによる都市と人間形成
第二章 都市が教育する 「ハウス化」する社会と人間形成
Intermezzo1 コメニウス庭園雑感 あるいはドイツにおける教育空間論
第三章 都市を批判する都市 田園都市という「自由空間」と文化批判
Intermezzo2 田園都市ヘレラウと日本
第四章 「学校共同体」に穴を穿つ アジール論からみた新教育
Intermezzo3 規律訓練論の先を思い描く
第五章 文化のアイロニーに装飾が挑む 芸術家フンデルトヴァッサーの建築思想
著者:山名淳
出版社:勁草書房
サイズ:四六
ページ数:233
発行年:2015.08
