異形建築巡礼
セルフビルドの可能性を拡張する世界的建築家・石山修武。その生涯を前衛として駆け抜けた博覧強記の建築家・毛綱毅曠(モン太)。二人の鬼才が日本全国を巡り論じ尽くした伝説的連載を、40年の時を越え初単行本化。均質化した世界に〈異形〉の一石を投じる快著。
◇関西の三奇人建築家(安藤忠雄・毛綱毅曠・渡辺豊和)と六角鬼丈を論じた石山修武による書き下ろし「異形の建築群(または建築の異形群)」を併載。
■目次
・まえがき
I 「異形」の再発見とその正統性-日本近代建築の見直しへの一石
・〈異〉と〈位〉の空間学-ラ・パボニー アート・ガーデン 毛綱モン太
・伴野一六邸異聞 石山修武
II 螺旋・アニマ巡礼-建築の始原へタイム・トリップ
・江戸三大奇館その一 毛綱モン太
・栄螺堂幻想辺 石山修武
III 神々の宿る地形・建築-日本的なるものの別系統
・江戸三大奇館その二 阪東霊場-笠森寺大悲閣 毛綱モン太
・巡礼パノラマ空間 石山修武
IV 機械のはじまりへ-日本の遊戯機巧
・江戸三大奇館その三-妙立寺 毛綱モン太
・機巧の狭間を抜けること 石山修武
V 擬洋風建築-日本近代建築の伏流
・異人館 毛綱モン太
・職人気質の華のなかを 石山修武
VI 遊行者集団の人力掘削建築-日本の仏を闇に視る
・〈曼荼羅起〉瑜伽洞 毛綱モン太
・田谷山瑜伽洞闇の内 石山修武
VII 異形の地平から-日本近代建築を再考する
・〈位〉と〈異〉の領域学 毛綱モン太
・BARRACK 石山修武
VIIIメビウスの環、そして時代は廻る-近代建築のもう一つの回路を求めて
・はじめとおわり 毛綱モン太
・BARRACK論そして異境へ おわりのはじめに 石山修武
・書き下ろし 異形の建築群(または建築の異形群)
・あとがきに代えて 異形の旅-毛綱モン太と久しぶりに会う
著者:毛綱毅曠、石山修武
出版社:国書刊行会
サイズ:B5
ページ数:335
発行年:2016.12
