村野藤吾の住宅デザイン 図面資料に見るその世界
建築のなかでも住宅は特別の重要性を有していると考えていた村野藤吾。デザインや設計経緯に特徴がある戦前期作品に焦点を当て、代表作やこれまで注目されていなかった村野作品住宅、新発見の初期住宅設計などに込められたその思想を、遺された貴重な設計図をもとに読み解く。初公開図版多数収録。
■目次
・巻頭グラビア
・ごあいさつ
・「ハウスドクター」としての村野藤吾 石田潤一郎
・作品
大丸神戸支店店員寄宿舎(1931)、同舎監住宅(1931)、下村邸計画案(1932)
・「村野らしさ」の萌芽 大丸関連の住宅作品 三宅拓也
大阪パンション(1932)
・自在なモダン・デザインの出発点 松隈洋
中山悦治邸(1934)、中山半邸(1940)、中山製鋼所関係の住宅
・モダニズムの和風化 二つの中山邸に見る村野藤吾の住宅設計手法 笠原一人
武智邸(1934)
・武智邸を巡って 角田暁治・竹内次男
清流邸計画案(1937)
・清流邸と本歌取り 豊田充広
親栄会住宅(1939頃)
・親栄会住宅 上町大地に開発された住宅地 石田潤一郎
川崎航空機工業岐阜工場社宅(1939)
・川崎航空機工業岐阜工場社宅-長屋に刻まれた村野流 平井直樹・石田潤一郎
中橋邸(1940)
・関西文化の描線-戦中の佇まい・中橋邸 安達英俊
村野藤吾自邸(1940)
・村野藤吾自邸-長い時間と労力を費やした「私の作品」 福原和則
中林邸(1941)
・平面図の推移にみる中林邸 小谷川勝
湯浅邸計画案(1943)
戦時下のパトロン湯浅譲のための住宅 笠原一人
・インタビュー:藤森照信氏に聞く 語りえぬものとしての住宅
・インタビュー:木原千利氏に聞く 村野藤吾の住宅をめぐって
著者:京都工芸繊維大学美術工芸資料館、村野藤吾の設計研究会
出版社:国書刊行会
サイズ:A4
ページ数:176
発行年:2015.04
