「結婚式教会」の誕生
郊外などに忽然とあらわれるゴージャスな大聖堂は、なぜこれほどまでに増えたのか。「近代の宗教建築」に強い関心を示す著者が、ヨーロッパの教会との様式比較、宗教・歴史から日本人の性と結婚、ブライダル業界の戦略まで、ウエディング・チャペルを徹底的に考察。信者なきウエディング・チャペルから現代日本のファンタジーを明らかにする建築文化論。
■目次
第1章 結婚式教会とは何か
先駆けはアメリカのウェディング・チャペル/女性とメディアのための建築/ウェディングドレスの舞台装置
第2章 祝祭のかたち-様式と比較
西洋の建築様式について/にっぽんのゴシックと古典主義/結婚式神社は存在するのか/本物の教会とフェイクの教会/教会史から考える
第3章 いざ、「聖地巡礼」
名古屋の結婚式教会めぐり/東京で増える教会のようなもの/中国地方カテドラル紀行/
第4章 建築家と教会
城館と教会のキッチュ/日本における教会の受容/建築家による結婚式教会/ホテルのなかのチャペル/なんちゃってポストモダン
第5章 起源から現在へ-結婚式の歴史と空間
軽井沢という聖地/長崎と単塔式教会/母体としての互助会/拡大するブライダル産業/日本人と結婚観
著者:五十嵐太郎
出版社:春秋社
サイズ:四六
ページ数:242
発行年:2007.08
