
雁行形の美学 日本建築の造形モチーフ
雁行形という言葉は、雁の群れが大空を飛ぶ姿になぞらえて言われる言葉である。日本人はこの雁行形の形態を、物の配置や造形によく使い、洗練し、定式化をしてきた。近世の日本の建築を代表する桂離宮や二条城二の丸御殿などの建物に典型的に見られるように、とりわけ建築の配置形式や平面形として発展をみた。雁行形がどのように成立し、なにゆえ日本人に好まれてきたのか、雁行形の造形と美の論理を明らかにする。
著者:川道麟太郎
出版社:彰国社
サイズ:B6
ページ数:264
発行年:2001.06