ハイパーサーフェスのデザインと技術 やわらかな時代の建築に向けて
自然物のような「やわらかさ」を表現する新しい建築の潮流。自然物の生成原理に限りなく近い21世紀型有機主義建築の将来を見据えるとき、そこに表れるに違いない自由曲面の重要さは見過ごせない。ハイパーサーフェスという耳慣れない言葉が意味するのはそれである。本書では、最新の事例を紹介しながら、このやわらかな建築技術のあり方について、やわらかなデザインと、それを支えるやわらかな構造技術と、それを作り上げるやわらかな生産技術の三つの軸から、その動向と可能性を探る。
■目次
・1章 ハイパーサーフェスの建築的意義
背景 やわらかな時代/近代建築デザインの流れ-有機主義の再解釈/ハイパーサーフェスの位置づけ-有機主義の発展形式として
・2章 ハイパーサーフェスのデザイン
やわらかなものを生み出す仕組み/パラメーターとアルゴリズム/ファクターとオブジェクト
・3章 ハイパーサーフェスの構造技術
やわらかな構造/構造からのアプローチ/ハイパーサーフェスに関する構造事例
・4章 ハイパーサーフェスの生産技術
やわらかい生産システム/ハイパーサーフェスのための生産計画/デザインイメージのデジタル化/骨組みの部品化/パネルで構成するハイパーサーフェス/ガラス面のハイパーサーフェス/鋳造によるハイパーサーフェス/デジタルデータを活用した現場生産(横浜港大さん橋国際客船ターミナル)/ロボットによるハイパーサーフェスの施工
・5章 ハイパーサーフェスのケーススタディ デザインから生産まで
横浜港大さん橋国際客船ターミナル国際コンペ応募案/アルミパネルの山荘計画案/木造の山荘/国立国会図書館関西館国際コンペ応募案
・あとがき
著者:瀬尾文彰、松本信ニ
出版社:彰国社
サイズ:190×130
ページ数:191
発行年:2005.02
