ヒマラヤに学校を建てよう! 建築家のボランティア奮闘記
建築家たちが行う、開発途上国にボランティアで学校を建てる過程がダイナミックに述べられている本である。現地の人びとが示す学校施設のあり方について、施工者の態度に表れる国民性など、ネパールで学校をつくる過程が生々しく語られる。そのなかで、日本の建築家ができること、なすべきことがより鮮明にされており、地域レベルの問題に関心を寄せる多くの読者に共鳴するものとなっている。
■目次
・1. きっかけ-そもそもの始まりは
アジアの土着建築の魅力/途上国の現実との遭遇/ネパールからの研修生ニプナ・シュレスタさんの書簡
・2. ネパールに学校をつくる
ネパールへ/トリブヴァン大学ギャネンドラ・デヴコタさんのプロポーザル/フィリムの調査/基本設計/スケジュールとコスト/ネパールにおけるボランティアの実態/建設資金の調達/草の根無償資金の申請/建設合意書の締結/活動のPRツール
・3. 紆余曲折の建設過程-現地人との意識のギャップ
マオイストによる治安悪化/金銭感覚のギャップ/ヒマラヤの職人たち/いよいよ着工/工事中断/工事再開へ/学校ができることのPR/教師が足りない/日本からの家具の寄贈/新学期まであと三ヵ月
・4. ネパールの自立と建築家の職能-計画を通じて相互に得たもの
松浦輝夫さんとの出会い/ブッダ・プライマリー&セカンダリー・スクールの竣工そして開校/建設を通じて/二期工事へ向けて
・おわりに
著者:AAF(Asian Architecture Friendship)
出版社:彰国社
サイズ:B6
ページ数:191
発行年:2005.04
