「マド」の思想 名住宅を原図で読む
「マドの奥底に建築の精神がある」。この持論をもとに、古谷誠章が現代の名住宅22作品を訪問し、現代の名住宅22作品のマドに託された思想を鮮やかに読み解くスリリングな本。原図や撮り下ろし写真を多数収録。
■目次
・序に代えて 透けつつ閉じるマド 古谷誠章
・空中住居にレイヤーを建て込む スカイハウス/菊竹清訓
・木軸の「間」に「戸」を外付けする 肆木の家/広瀬鎌二
・壁画のように庭の景色を取り込む 穂積自邸/穂積信夫
・外部の自然を室内に有機的につなぐ 千ヶ滝の山荘/香山壽夫
・鉄の洞窟に人を招き入れる 幻庵/石山修武
・トンネルの中に「マド」が浮遊する トンネル住居/横河健
・「間」の「戸」をすべて建具としてつくる 住居No.1共生住居/内藤廣
・比例から開口が生まれ、再び比例を離れる 小篠邸/安藤忠雄
・閉ざされた空間に光を採り込む VILLA COUCOU/吉阪隆正
・箱の穴から離して「マド」を装着する 北嶺町の家/室伏次郎
・離れた住棟を「マド」でルーズにつなぐ 岡山の住宅/山本理顕
・小さな原空間に大きな「マド」を増築する 私たちの家/林昌二・林雅子
・開口の下辺を結んで、内から外へ空間を重層する 私の家/阿部勤
・散在する開口部が気配を抜き取る 松が丘の家/池原義郎
・中庭をフィルターで囲む シルバーハット/伊東豊雄
・外部フィルターで家全体を包む 再生木ルーバーハウス/宮崎浩
・高性能でローコストな箱に「マド」を開ける 箱の家001/難波和彦
・古い建物を仕立て直して新たな価値を生む 孤風院/木島安史
・目地が空間に秩序を与える 工藤山荘/原広司
・壁と開口を同化する 住宅URH/鈴木恂
・コンクリートの箱を閉じつつ開く 塔の家/東孝光
・半透明な障壁が木立の間を縫う ジグハウス・ザグハウス/古谷誠章
著者:古谷誠章
出版社:彰国社
サイズ:230×230
ページ数:143
発行年:2010.06
