復刻版 日本の広場
「建築文化」誌の特集「日本の広場」(1971年8月号)の復刻。従来日本には都市計画的・ヨーロッパ的広場はないとされてきた。しかし、本書は、日本には、古くから一揆や祭り、また洗濯場や井戸、近代ではデモや集会など、生活のなかのコミュニケーションの場として、自然発生的に広場が形成されてきたと述べる。そのような広場が残された全国を実測調査し、図面と写真に残したのが本書である。今となっては都市化により失われてしまった場所もあるが、1971年当時の貴重な町並み図面、写真を再収録する。
■目次
・1章 広場論
広場の歴史
広場とは何か/原始-縄文広場・弥生広場・歌垣/古代-高市・市・京内の市・宴の松原/中世-一揆・惣結合・勧進・開帳・神事・躍り・交易/近世-高札場・神社・寺院・火除地
日本の広場の物的特性
現代の広場
広場の要件/都市計画と広場/建築計画と広場/現代の広場
・2章 広場のパターン
寺院境内/神社境内/泉/横町/町角/キャンパス/公共敷地/ビル内/団地/道路/公園/河原/駅前広場
・3章 広場化のアクティビティ
買う/詣でる/祭る/遊ぶ/デモる/洗う
・4章 ケース・スタディ
銭洗弁天/高山陣屋前/帯解田中/とげぬき地蔵/紀伊国屋前
・本書に取りあげた主要件名とその分布
・INDEX
著者:都市デザイン研究体
出版社:彰国社
サイズ:A4変
ページ数:102
発行年:2009.05
