建築史に何ができるか 町並み調査と町づくり
建築史家として町並みの保存や再生にどう関わるのか。学問のための学問を超えて、西和夫と彼の研究室の学生たちが日本各地で地道に取り組んできた実践の記録。
■目次
・はじめに 町づくりから研究所の始まり、そして本書の始まり
・I 町並み調査と町づくり
1 平戸(長崎県)
オランダ商館の町/町並み調査が始まった/町づくりに向けて
2 江津(島根県)
建築士会と協力して/身近な建物を大切に
3 松代(長野県)
NPOと協力して
4 壱岐勝本(長崎県)
家庭に配った壱岐勝本浦まちあるき読本」
5 中山道鵜沼宿(岐阜県)
宿場町を再現しよう/宿場町の様子
6 長井(山形県)
長井の町と歴史
・II 蘇った建物
1 足利学校(栃木県)
日本一古い月光/復原と創造性-内井昭蔵氏との対談
2 旧染井能舞台(神奈川県)
ガラクタの材木の再生、横浜能楽堂/蘇った染井能舞台
3 三渓園(神奈川県)
生き返った「おばけ屋敷」/復原工事の上棟式/復原についての座談会
4 佐賀城本丸御殿(佐賀県)
御殿を木造で復原/お姫様御殿
5 出島オランダ商館(長崎県)
出島再現/復原に向けた市民への講演会
6 建造物復原の課題
復原は研究である
・III 文化財を守り、町をつくる
1 以前から考えてきたこと
熊本県八代市の遺跡保存に向けて/ヨコハマの町づくりに向けて/建築史を考える
2 そして今、考えていること
文化財指定という考え方の問題点/究極の文化財
3 地域誌、ひと、まち、町づくり
地域雑誌で町づくり-森まゆみ氏との対談
・IV 建築史に何ができるか
学生よ、町へ出よう-学生と私の社会貢献
・おわりに
著者:西和夫
出版社:彰国社
サイズ:B6
ページ数:245
発行年:2008.11
