建築には数学がいっぱい!?
「科学的なトピックを語る達人である竹内先生と対話していく中で、建築家としての僕の素朴な疑問が意外な話題に展開し、なぞなぞから幾何学へ、無限の話から果ては宇宙エレベーターや未来の都市まで、竹内先生に手を引かれるようにして、好奇心の赴くままに散策」した本(藤本壮介)
「いったい、どこから、数学的で魅力のある建築のアイデアが湧き出してくるのか。それはひらめきなのか、それとも理詰めなのか。数学的な美しさと建築の実用性は両立するのか。建築の奥行きと数学の次元はどう関係するのか。私から藤本さんへの質問は、とどまることを知らず、今から考えたら、藤本さんは少々閉口していたのではあるまいか」(竹内薫)
■目次
・まえがき 藤本壮介
・1 幾何のたね
建築は数学で成り立っている/直角と形の起源/幾何学を数値化する/建築には数学の歴史がある/モノのあいだにコトがある/スケーリングという考え方/強度とコストとメンテナンス性/スケール変換で想像する
・2 次元のかなた
次元は視覚化できる?/座標系ですべてが変換できる/ドーナツとパースペクティブ/4次元を視覚化する/スケーリングと対数/枝分かれにゆらぎを見る/螺旋の奥は洞穴住居/インターネットに距離はない/騙し絵のテクニック/対称よりも非対称が鍵
・3 数の探索
引き算・足し算の法則/群論と方程式のつながり/無限と群論/20世紀初頭の時代精神/遠近法と迂回光学
・4 美しい数式
宇宙エレベーターの夢/ネットワーク論=ループ量子重力理論/黄金人連分数/建築家は数学者?/数式の中の風景
・5 ひらめきの穴
無機的なんだけど有機的/インスピレーションがないと先に行けない/理屈はあとからつける/津波地震と発想の転換/ロバストネスと冗長性/再生可能エネルギーの未来
・あとがき 竹内薫
著者:竹内薫、藤本壮介
出版社:彰国社
サイズ:B6変
ページ数:262
発行年:2012.02
