模倣と創造の空間史 新訂第2版 西洋に学んだ日本の近・現代建築
現在の日本の建築に直接つながる流れを遡っていくと明治の建築に辿り着く、そして明治の建築を調べていくと西洋建築に辿り着く。この流れの中で、一体日本人建築家たちは何を考え、何を悩みながら建築を創造してきたのだろうか。本書では、西洋のギリシャ、ゴシック、ルネッサンス建築と近・現代西洋、そして明治を出発点とする日本の建築を交互に組み合わせながら、日本の近・現代建築が西洋の模倣から創造へと歩んだ道の軌跡を追う。
(新訂第2版の際、取りあげた建物を増やすなど、内容に一部手を加えている。)
■目次
・序 西洋から日本の近・現代建築へ
I.西洋建築を受容した日本
西洋建築の導入-棟梁・職人たちの時代
様式建築を学んだ明治の建築家
「国民的様式」の追求
II.西洋における建築の変遷
石と煉瓦の建築
古典主義建築の源流になった古代ギリシャ建築
古代ローマ建築と建築技術の発展
初期キリスト教の建築
中世の教会建築
古代を再生したルネサンス建築
ルネサンスからバロックへ
情動性と壮麗さを求めたバロック建築
III.近代への挑戦
近代的考え方の育成
十九世紀の試行
産業の発達と建築
機械の肯定と美の追求
IV.日本の近代建築運動
新しい建築の影響
モダニズム建築の登場
V.モダニズム建築
モダニズム建築へ収斂
モダニズム建築が獲得したもの
VI.日本におけるモダニズム建築の定着、そして懐疑へ
小住宅から出発
モダニズム建築の定着
現実社会の問題から見い出すテーマ
都市への視点
モダニズム建築を超えて
個性的な都市空間を求めて
・建築史年表
・あとがき
著者:初田亨
出版社:彰国社
サイズ:B6
ページ数:271
発行年:2009.04
