入門 住宅ディテールの表と裏
どのような見方、考え方からこのおさまりが出来たのか、裏から表へとたどる本書は、ありそうでなかった、独創的なディテールを描くための入門書。
著者が、師・宮脇檀から学んだものをベースにまとめた、気持ちのいい住まいを設計するためのディテール力を身に付ける書。
■目次
・見える
見える 几帳面/やさしく見える 丸面
引き締まって見える ピン角/あたたかく見える あかり
カメラには見える あかり/低く見える
低く見える 軒・天井/気配が見える 吹き抜け
・見えない
厚みが見えない 石の裏打ち・木の無垢材
反りをおさえる 吸い付き桟・端ばめ
開きをおさえる しゃち・いなご・引きどっこ
気遣いに気づく 階段
相手が見えない 空気、風・音・足触り・湿気
・見せる
厚く見せる 屋根/薄く見せる 鴨居
面として見せる 打ち放し/線として見せる 木材
目地を見せる 化粧目地/ひとつに見せる 吉村障子
水平に見せる 錯視/水を見せる 演出(見立て)・軒樋
・見せない
邪魔者を消す 換気装置/視界からはずす 通風装置
引き戸を見せない 戸袋/引き戸の敷居を隠す 敷居レール
ささら桁を消す 階段/設備機器を隠す 空調
ドア枠を消す 親子扉・パネル枠/コーキングを消す 雨仕舞
照明器具を消す 光源
・足す
安易に足さない 開いた隙間
二重三重にかまえる 床下地・雨仕舞・屋根下地・トップライト
機能を複合する 2階リビング・窓際・トップライト・階段・窓・郵便受け
合板の捨て張りを足す 下地
・引く
要素を減らす モノリシック・単色・ドアの取手・反射率・軒の厚み
そぎ落とす 天井ふところ・ふところゼロ・間仕切り壁
・なじませる
風景に溶け込む 屋根/スケール感を合わせる 地域の秩序
既存の建物に合わせる 長屋門
地面になじませる 基礎部分・日干しれんが・テラスの先端
内と外をつなぐ 花道・マル・パーゴラ/手が触れる 手摺
からだが触れる 食卓まわり/家となじませる 照明器具
つながりをほのめかす 出隅
・切る
構造体を分離する 混構造/構造体を上下に分ける 混構造
地面と縁を切る 斜面地・空中・造成地/周辺に背を向ける コートハウス
悪しき例を絶つ 北側外観/視線を切る ルーバー
切ってつなぐ 中庭・キッチン・免震・結界
著者:山崎健一
出版社:彰国社
サイズ:A5
ページ数:191
発行年:2013.02
