
「北欧デザイン」の考え方
家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィック
「北欧デザイン」の全体像が理解できる決定版
シンプルで洗練されたデザイン家具や日用品が日本でも長年愛されている北欧デザイン。近年では、環境や社会福祉に配慮した素材選びや生産体制など、北欧のものづくりの思想や価値観そのものが、「北欧デザイン」という現代的なデザイン・ライフスタイルとして広く浸透しつつあります。
一方で、アアルト、ヤコブセン、マリメッコ、アラビアなど、個別のブランドやプロダクトに関する解説本などを目にするものの、デザイナー同士のつながりや、家具、建築、テキスタイル、工芸、グラフィックといった北欧デザインの諸ジャンルを総合的に解説する日本語の書籍はありませんでした。
本書では、そんな北欧デザインの全体像を解説するため、横断的な章立てによりトピックを厳選。わたしたちがよく知る北欧デザインの誕生背景をイラスト付きのポイント解説や豊富な写真とテキストにより読み解いていきます。
■目次
北欧デザインを紐解く前に
北欧各国のデータ
1章 北欧デザインの目覚め
北欧におけるデザイン意識の萌芽
女性の仕事から始まったテキスタイルデザイン
陶磁器とガラス分野のモダニズム開花
2章 黄金期を迎える北欧
アメリカにおける北欧デザイン
デザイン・イン・スカンジナビア展
職人たちの手による家具
アルネ・ヤコブセンが目指した有機的なフォルム
アルヴァ&アイノ・アアルトが生み出した息の長いプロダクト
フィンランドデザインの良心 カイ・フランクの思想
ローカルとグローバルを繋ぐ北欧のグラフィック
マリメッコがもたらした革新性とデザイン
北欧の人々が愛する照明の数々
ファンシーではない北欧の玩具デザイン
日本の民芸運動と北欧デザインの繋がり
3章 新しい北欧デザインへ
大量生産品にも現れる北欧らしいデザインとは
テクノロジーとともに進化したプラスチックの可能性
北欧のエルゴノミクスデザイン
2000年以降のライフスタイルデザイン
アウトドアアクティビティの宝庫 北欧で発展したデザイン
北欧らしさを追究したデザイン
コラム
1930年ストックホルム博
グスタフスベリ・スタジオとリサ・ラーソン
ビルゲル・カイピアイネンとルート・ブリュック
H55について
オーナメントの普及と北欧デザインの幸福度
スウェーデンガラスとエリック・ホグラン
北欧のデザイン教育
著者:渡部千春
出版社:誠文堂新光社
サイズ:A5変
ページ数:224
発行年:2022.10