
大地と生きる住まい 開墾地にみる農村住宅の近代化
米騒動から昭和に至る農民生活の実像に迫る。
本書は長年の実地調査に加え、農林省刊行物や各地に残る開墾関係の公文書、図面資料を渉猟し、明治から大正期の米騒動を経て昭和に至る農民生活の実像を、具体的な生活の場となった建物を通して連続的に捉え直す。
■目次
・はじめに
・第1部 近代開墾と農村生活改善
第1章 開墾地の住宅施策――農村住宅改善の先進地として(小沢朝江)
第2章 開墾地移住奨励制度の運用と実績(小沢朝江)
第3章 農林省が目指した「理想の農村」像(長田城治)
・第2部 開墾地の住まいと生活
第1章 模範農村の先行例――山形県営萩野開墾地(小沢朝江)
第2章 『婦人之友』が報じた共同生活像――岩手県営岩崎開墾地(小沢朝江)
第3章 東北更新会が理想と評した新住宅――宮城県営広渕沼開墾地・短台耕地整理組合(小沢朝江)
第4章 農村指導者教育と開墾――福島県矢吹原開墾地(長田城治)
第5章 伝統民家から近代住宅への変貌――長野県常盤村中部耕地整理組合(小沢朝江)
第6章 松田喜一が指揮した共存共栄村――熊本県営南新地干拓地(長田城治)
第7章 地区を超えた住宅改善の成果――兵庫県小束野耕地整理組合・西光寺野耕地整理組合(小沢朝江)
第8章 今和次郎・竹内芳太郎設計による「理想的農家住宅」の実現――茨城県新興農場(野村渉)
・第3部 農村住宅改善の普及啓発を担う
第1章 農村指導者教育が担った住宅改善の普及(野村渉)
第2章 開墾地移住奨励がもたらしたもの(小沢朝江)
・あとがき
・参考文献一覧
・既発表論文一覧
著者:小沢朝江、長田城治、野村渉
出版社:創元社
サイズ:A5
ページ数:264
発行年:2024.12