和の空間をつくる 大江匡「守破離」の意匠
「守破離(しゅ・は・り)」は、桃山時代の茶人千利休に由来する言葉。コンピュータソフトを駆使して、現代の最先端をいく建築家・大江匡は、茶の湯から学んだ規矩作法を守りつつも、既成概念を破り、伝統からいったん離れて「和」の空間をデザインする。日本建築を現代のスタイルで表現した、そのエッセンスと技法を実例を挙げて解明。
■目次
・はじめに 私が和風建築を手がける理由
・作品
細見美術館 建物の中に外部空間をとりいれる/馬場花木園 鉄骨造と木造の混構造で内露地を実現/山口蓬春記念館 時と文化を「かさね・あわせ」る/恵庵(けいあん) 鉄筋コンクリートの鞘堂に茶室を組み込む/方形の家 リビングに木造の小屋組を見せる/代沢の家 ひとり住まいの茶室/杉寿庵(さんじゅあん) 独自性と普遍性の交点をさぐる/大桶ギャラリー 「和」を守り、脱却する/川越亀屋 木の記憶を再生する/銀座みやこ ビルの中に立体的な露地をつくりだす
・細見美術館 施工主と設計者が語る建築詳細
対談 細見良行 vs 大江匡
・詳細図 図面を読み取る
細見美術館/馬場花木園/恵庵/方形の家
・知っておきたい茶室空間の基本事項
茶室を考える
・掲載建築物の見学ガイド
著者:大江匡
出版社:淡交社
サイズ:A4
ページ数:104
発行年:2005.05
