境界 世界を変える日本の空間操作術
縁側やのれんなど、空間を完全に区切らず、「あいだ」を尊重する文化を育んできた日本。
その技法と考え方には、新しく豊かな空間構成法を常に探している世界中の建築界から熱い視線が集まっている。本書では、重要文化財級の伝統建築を収めた写真を基に、縁側・のれんなど、「日本の間仕切りの美」を紹介。日本を代表する建築家、隈研吾・藤本壮介・石上純也の三氏の作品と、各々の「境界論=空間論」も掲載。未来の建築界のグローバルスタンダードにもなりうる、「日本的なもの」の可能性を示唆する一冊。監修は隈研吾。写真は長年古民家を撮り続けてきた高井潔。英文対訳付。
■目次
・日本的な「関係性の建築」の時代 隈研吾
・第1章 内と外の曖昧な空間
窓/蔀戸/格子/犬矢来/垣根/塀/門/玄関/土間・三和土/通り庭
縁側/軒/壁/屋根/欄間/鞘の間/はとば
・第2章 柔らかな境界
暖簾/簾/襖/障子/屏風・衝立
・第3章 聖と俗、ハレとケの境界
床/神棚/枝折戸/躙口/茶室/沓脱石/飛び石(露地)
御手洗/手水/鳥居/注連縄/階段/白砂壇
・第4章 「見立て」の境界
関守石/みせ/石碑
・第5章 風景の中の境界
橋/坪庭/借景
・第6章 現代の境界
根津美術館 隈研吾/House N 藤本壮介/KAIT工房 石上純也
・指定文化財・史跡一覧
著者:隈研吾、高井潔
出版社:淡交社
サイズ:B5
ページ数:141
発行年:2010.03
