
都市社会学講義 シカゴ学派からモビリティーズ・スタディーズへ
都市を語ることはなおも可能か?
都市社会学は都市に何を見てきたか。たえず変調しつづける現代世界においてなお、都市を論じる意味はどこにあるのか。第一人者がその現状と可能性を鋭く問う。
■目次
まえがき
第I部 はじまりとしての都市社会学──シカゴ学派社会学とシカゴ的世界
第1章 社会科学から社会学へ──制度化のプロセス
第2章 生成期から展開期のシカゴ学派都市社会学
第3章 パークからワースへ──本流か傍流か?
第II部 もうひとつの都市社会学の展開に向けて──さまざまな批判理論と空間論の台頭
第4章 拡散する批判理論と「都市イデオロギー」論
第5章 「没空間の時間論的偏向」再論
第6章 シカゴ・モノグラフを読む
補論1 ディープジャカルタを訪ねて──カンポンに関する一覚書
第III部 もうひとつの都市社会学の領野/基層──空間論的転回、移動論的転回、そしてモビリティーズ・スタディーズ
第7章 起点としての空間論的ルネサンス
第8章 空間論的転回から移動論的転回へ(1)──空間/場所と時間の再審
第9章 空間論的転回から移動論的転回へ(2)──ルフェーヴルとジンメル
第10章 モビリティーズ・スタディーズの理論的座標軸(1)──創発とは何か
第11章 モビリティーズ・スタディーズの理論的座標軸(2)──脱主体の機制
第12章 ハーヴェイ、アーリとモビリティーズ・パラダイム
第IV部 トランジション・シティの方位と実相
第13章 都市社会学の脱構築のために
第14章 トランジション・シティの「いま・ここ」と「これから」(1)──その諸相
第15章 トランジション・シティの「いま・ここ」と「これから」(2)──デジタル化の光と影
補論2 トランジション・シティと一九二〇年代シカゴの都市的世界
終章 シカゴ学派再考の理論的地平から
あとがき/参考文献
著者:吉原直樹
出版社:筑摩書房
サイズ:四六
ページ数:256
発行年:2024.12