
新・建築入門 思想と歴史
一本の柱が原野に立てられた太古から、ゴシック、古典主義、ポストモダニズム建築まで。建築様式の歴史的変遷の背後にはどのような思想があったのか。ひとつひとつ思考を重ねつつ、歴史的視座を与える。自著解説も付す。
「建築とは何か」という困難な問いに立ち向かい、建築様式の変遷と背景にある思想の流れをたどりつつ、思考を積み重ねる。書下ろし自著解説を付す。
■目次
まえがき
第一章 建築の危機
1 すべてが建築である 2 脱構築=脱建築
第二章 建築とは何か
1 物質 2 シェルター 3 空間
第三章 構築
1 洞窟 2 垂直 3 構造
第四章 構築と拡張
1 多柱室 2 比例 3 台座 4 ルーフ 5 視覚補正
第五章 構築と自然
1 生贄 2 植物 3 身体
第六章 構築と主体
1 家型原型説 2 外部対内部 3 光による統合
第七章 主観対客観
1 主観的救出と客観的救出 2 ローマという統合 3 ゴシックという主観
第八章 建築の解体
1 透視図法 2 書き割りとテクノロジー 3 絶対的な主観
第九章 普遍の終焉
1 普遍対逸脱 2 新古典主義 3 幾何学と自然 4 自然と崇高
第十章 建築のモダニズム
1 自然の逆転 2 社会の発見 3 理想都市とマルクス
4 構築の否定とミース 5 構築を超えて
・文庫版あとがき 歴史を乗り越えた
著者:隈研吾
出版社:筑摩書房
サイズ:文庫
ページ数:224
発行年:2022.03