
天安門広場 中国国民広場の空間史
世界最大の広場、その語られざる歴史。
中国近代革命の中心地は、1949年まで「無名の空間」だった。新進気鋭の建築史家が膨大な現地資料を読み解き、中国都市史の巨大な空隙に挑む。貴重な図版を多数収録した、日本初の本格的研究。
■目次
・序章 「革命史観」からこぼれ落ちた歴史
・第一章 禁地開放
不可視の空間、辛亥革命、儀礼の変質
・第二章 広場を奪い合う 五四運動とその後
五四運動のなかの天安門広場
頻発するデモ活動 1920年代
北京政府と中国国民党
・第三章 揺れる位置づけ 1920-30年代の建設と計画
森林化した広場
開発か、保存か
・第四章 メディアとしての天安門
孫文を記念する
プロパガンダを掲げる 日中戦争時代
・第五章 1949年に切断線を引く 中国共産党とその「空間政治」
建国セレモニー
人民英雄記念碑
国章
・第六章 東西軸の創出、南北軸の延伸
日本の占領都市計画
首都計画
広場の造型 1950年代の計画案
・終章 「施設」以前・以後
著者:市川紘司
出版社:筑摩書房
サイズ:A5
ページ数:480
発行年:2020.08