ファーンズワース邸/ミース・ファン・デル・ローエ ヘヴンリーハウス 20世紀名作住宅をめぐる旅 6
「ヘヴンリーハウス」シリーズ第6巻では、ミース・ファン・デル・ローエの代表作「ファーンズワース邸」をシリーズ編者が満を持して取り上げる。 ミースと恋人であった施主(ファーンズワース女史)と裁判にまでなった全面ガラス張りのアメリカ・イリノイ州の川べりに建つ住宅は、ミースの美意識がこれでもかとばかりに具現化された「芸術作品」である。本書ではその住宅をフランス人写真家フィリップ・リュオーによる撮りおろし写真とともに案内。後半はミースの作品を見ながら、本人の口からは語られることのなかった彼の思想背景を推理していく。
■目次
・第1章 ファーンズワース邸-普遍の庭
・ファーンズワース邸をめぐる
デザイン・プロセス、批評と神話
・普遍論争
均質空間論をこえて、神は細部に宿る、一と多
・建築の起源
原始の小屋、大木の下の小屋
・庭のパララックス
樹木の消去、逍遥するアロイス・リール
ピクチャレスク、ミースと自然
・時間の建築術
床の進化論、緑、太陽、動線
つなぐもののないつながり
・事態と偏在
独身者、重なり合うアクティヴィティ
モンタージュ、微小表象、偏在する空間
・第2章 メタモルフォーゼ-柱の自然史
柱の自然史とは、十字柱の起源
鉄の結合術、被覆と反射
庭園の技法、十字の相似
物質のメタモルフォーゼ
庭に住む、外の柱
・資料編
読書案内 ミース・ファン・デル・ローエを読む
ミース・ファン・デル・ローエ年表
MAP ファーンズワース邸の歩き方
著者:後藤武
出版社:東京書籍
サイズ:215×180
ページ数:155
発行年:2015.09
