
新建築 2009年04月号 循環・再生する木造建築
■緊急アンケート
建築家は今、地球環境問題、基準法・士法などの制度問題、経済状況の急激な悪化と、輻輳した問題に直面し、緊急な対応が求められている。こした急激な変化の時代の中で、クライアントから、あるいは社会的に求められるものが具体的にどのように変わり、その変化の背景となる状況をどう認識されているか、設計という仕事にどのような具体的変化が起きたか、建築家としての社会のスタンドポイント、役割がどう変わったか、建築家として何を課題とし、今後どこに活路の糸口を見出されているのかを、さまざまな立場で設計に携わる人々にインタビュー。こうした変化を相対化することで、建築家と社会との新しい構図が現われる。
建築家と社会の構図-74組の建築家からの回答
アンケート結果に見る建築家と社会の構図
21世紀の建築を考える好機/出江寛
大きなうねりに巨大な波が重なった/六鹿正治
潮目を読む者は誰なのか/北山恒
・巻頭論文
デザインに何が可能か-「モノ」と「ヒト」を繋ぐ力/内藤廣
・論文
キャップ社会における建築像/村上周三
キャップ社会を視野に入れた欧米の住宅・建築物政策/伊香賀俊治+村上周三
建築分野のキャップ社会実現のために/南部鶴彦
■特集 循環・再生する木造建築
・里山文化としての木造
長野県稲荷山養護学校 北川原温建築都市研究所
インタビュー 里山と学校/北川原温
・地域材によるカゴのような屋根架構
芦北町 地域資源活用総合交流促進施設 高橋晶子+高橋寛/ワークステーション
・地場産の丸太材を使う
熊本県芦北町立佐敷小学校 楠山設計+石井ひろみ/アーキテラス
解説 芦北のふたつの木造プロジェクト 佐藤淳
・「家の中の家」による補強と更新
NOWHERE BUT HAYAMA 吉村靖考建築設計事務所
・築100年の架構を内包する
高木邸 青木茂建築工房
・村産カラマツの循環
川上村立川上中学校 エーシーエ設計
インタビュー 地産地消の中学校/藤原忠彦
■特集記事 木と地域に関する試み
都心・郊外・地方-慶應義塾大学の研究プロジェクト「活きる木/生きる地」
・スカパー東京メディアセンター 竹中工務店
・こどもの城 池田設計+千葉学建築計画事務所
解説 空間の地形/千葉学
・レストラン長屋門 東京大学大学院千葉研究室+千葉学建築計画事務所
・宇治のアトリエ 長坂大/Mega 宮城俊作(PLACEMEDIA)
・おざわ歯科 長坂大/Mega
・京都精華大学本館 鈴木隆之デザインネットワーク+京都精華大学鈴木研究室
・「U-Tsu-Wa/うつわ」展 会場構成 安藤忠雄
・アトモスフィア 東京室内歌劇場公演 オペラ「ル・グラン・マカーブル」舞台美術
中村竜治建築設計事務所(設計・美術監修)
■ESSAY
・田園都市のネットワーク/菊竹清訓
・みなとみらい21の都市づくり/浜野四郎
NEWS/COLUMN/ENGINEERING/EXHIBITION/連載など
著者:
出版社:新建築社
サイズ:A4
ページ数:217
発行年:2009.04