住宅は骨と皮とマシンからできている 考えてつくるたくさんの仕掛け
建築家は住宅をつくるとき、どんなことを考えながら一つの形にまとめていくのだろう。著者はソーラーハウスの設計などを通して、建築家の立場から暮らしと環境の関わりに強い関心を持ち続けてきた。自邸の計画を深く掘り下げて見せることで一般の読者に向けて書かれた実践的住宅入門の書。吉村順三、イームズなど先人の例も交えながら、写真や図を掲載して様々な例を紹介している。
■目次
・相模原の家で考えたこと
空き地に栴檀の大木があった/指しかけの将棋をするように考える/まちの記憶をつなぐ/二階は近いほうがいい/家の骨組みを鉄骨にする/住宅は骨と皮とマシンからできている/断熱性能と木製建具/コンクリート・ブロックの壁がある理由/ソーラーハウスを勉強する/OMソーラーのこと/家のかたちと暮らしのかたち/地下室の体験/オープンな建材を使う
・「現場小屋」が見た夢
イームズハウス/インディゴブルーの現場小屋
・住宅を考えることはおもしろい
敷地が住宅の個性をつくる/周辺環境と応答しながら/小説のようにプランを読む/建築のものさし/骨組みを考えることはおもしろい/架構と舗設という考え方
・合理の人・吉村順三
吉村順三の授業/中野の家と軽井沢の山荘/気持ちの良さを支える技術と体験/合理的な寸法/小さな住宅
・住宅と地球環境問題
インナークライメートのある暮らし/パッシブ・クーリングという課題/資源循環型社会の建築デザイン/サスティナブル・デザインの意味/国中に積み置かれた資源/豊かな「貧しさ」のほうへ
・つくる知恵と住まう知恵
欧米に比べ極端に短い「住宅寿命」/住宅を長持ちさせ、膨大な資源のムダを省く/室内気候を高める技術を使いこなす/「外」と「内」の調和を大切に/光と風を運ぶ庭に生垣や樹木を/あとがき
著者:野沢正光
出版社:農文協
サイズ:245×190
ページ数:159
発行年:2003.03
