椅子づくり百年物語　床屋の椅子からデザイナーズチェアーまで

床屋の椅子は、いつから座り心地がよくなったのか。旧帝国ホテルの設計者、フランク・ロイド・ライトが自らデザインした椅子に込めたものとは。ここ10年で、自動車のシートはどのように変わったか。椅子の試作開発に永年携わる職人・宮本茂紀が、半世紀にわたって関わった椅子を、ものづくりの現場にいる者ならではの経験と洞察力で語る。歴史を彩った椅子から世界で活躍するデザイナーの椅子、そして暮らしのなかの椅子まで。類書のない、椅子の物語であり技術史である。

■目次

はじめに／床屋の椅子／F・L・ライトの椅子／倉俣史朗の「ホフマンへのオマージュ」／八芳園「壺中庵」洋間の椅子／マリオ・ベリーニの「キャブ」／ハンス・J・ウェグナーの「ジ・オックスチェアー」／喜多俊之の「ウィンクチェアー」／堀口捨己の「小出邸」の椅子／迎賓館の椅子／ハッサム邸とシュミット社／天童木工の「T-7093」／他